福岡地域戦略推進協議会（FDC）事務局長 年頭所感
２０２５年の年頭にあたり、謹んでご挨拶申し上げます。
日頃より福岡地域戦略推進協議会（FDC）の活動に対し、皆様の温かいご理解とご支援を賜り、心より御礼申し上げます。
２０２４年は、国内外で大きな変革が進んだ一年でした。新型コロナウイルス感染症からの回復が一層進展し、地域経済の再構築と成長への具体的な道筋が見え始めました。一方で、気候変動、地政学的緊張、技術革新の加速など、複雑なグローバル課題が一層顕在化し、持続可能な社会の実現に向けた協調と行動の重要性が高まりました。
特に、気候変動対策やカーボンニュートラルの取り組みが世界各国で進展する中、デジタル化やAIの飛躍的な進歩は、社会経済の構造を大きく変えつつあります。この変革の波は私たちの日常生活にまで広がり、日本においても人口減少や少子高齢化といった課題に直面する一方で、地域に根ざした新たな成長モデルへの期待が高まっています。
FDCは、福岡都市圏における「ビジネスエコシステムの確立」に向けた取り組みを継続的に進めています。アジアの玄関口としての地理的優位性、豊富な若年層、活発なスタートアップエコシステム、そして全国屈指の高い生活の質を誇る福岡都市圏は、持続可能で包摂的な成長を実現するモデル都市としての可能性を秘めています。
このエコシステムは、地域全体の経済活力を高めるだけでなく、地域社会が共に成長するための基盤となります。FDCは、企業、行政、教育機関、市民が一体となって地域課題を解決し、新たな価値を創出するための基盤を目指しています。また、分野横断的なプラットフォームを強化し、地域の経済の多様化とその成果を地域全体に還元することで、福岡都市圏の成長をさらに加速させていきます。
国際金融機能の誘致、スタートアップ支援、デジタル産業の推進、ファブレス産業の発展、ひいては九州全体を視野に入れた産業クラスターの形成など、福岡都市圏はビジネス創出の拠点としての役割を着実に拡大していきます。これらの取り組みは、地域における新たな雇用創出や経済効果をもたらすだけでなく、日本全体の競争力向上にも大きく寄与するものです。
２０２５年を「結実」の年と位置づけ、これまでの成果をさらに深化させ、地域の皆様とともに持続可能で包摂的な未来を実現していくために、職員一同全力で取り組んでまいります。本年も引き続き、皆様のご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
２０２５年元旦 福岡地域戦略推進協議会 事務局長 石丸修平
