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【登壇報告】広島経済同友会が10月4日に開催した創業支援・事業継承委員会において福岡地域戦略推進協議会柏木浩志事務局次長が卓話を行いました

FDCニュース

福岡地域戦略推進協議会(以下FDC) 柏木浩志事務局次長は10月4日、広島経済同友会 創業支援・事業継承委員会において卓話を行い、「産学官民連携の取り組み 福岡の事例を学ぶ」をテーマにFDCの取り組みを紹介しました。

同会の9つある委員会の中で、地方発ベンチャーの創出や起業を目指す人への支援、ならびに円滑な事業承継の実現を通じたイノベーションの創出を目的として活動しているのが『創業支援・事業承継委員会』です。今年度は『しごとづくり』をテーマに、産学官金の役割や連携策を更に深掘りし、広島県における起業や事業承継の活性化に繋げていくという方針のもとに取り組みを進めています。

開会にあたり、広島経済同友会 事務局を務める広島銀行卜部龍太氏は「官民連携による地域のしごとづくりに向けた支援策や取り組みにおいて広島と福岡の違いを学びたい」と今回の開催趣旨を説明されました。

FDC柏木事務局次長は、組織概要、海外のベンチマーク都市の研究から導かれた地域戦略の策定と実践、実証実験の実施や国家戦略特区を活用し新たなサービス創出など、Think&DoタンクとしてのFDCの役割と成果を紹介。そのなかで、産学官民連携の事例としてFDCが進めているスタートアップの取り組みを挙げ、
・ 産学官民が連携して事業を進めていく上で生じる官の考えと民の思いのズレを補いながら素早く実施し、困難であればアジャイルに新たな方向を指し示すといったことをFDCでは日常的に行っている
・ エリア内に1級河川がないため、ものづくり産業ではなくサービス産業を柱としてきた福岡市が将来的に成長していくためにはスタートアップの創出が必要であった。
・ 当然FDCもその推進エンジンとなってスタートアップ政策をバックアップしてきた

・ 例えば事務局を担っている『福岡スタートアップ・コンソーシアム』では、福岡市はじめ九州経済連合会や福岡商工会議所に加え九州大学など主要な大学もメンバーとなって取り組みを推進している
・ 同時に銀行やベンチャーキャピタルなど融資に携わる企業で構成するコンソーシアムの立ち上げや、大学発ベンチャーを振興する大学間連携組織との共創などに取り組むことでアーリー段階からハンズオンで伴走支援しながらIPOを目指す活動なども進めている
・ また、地元のトラディショナルな企業の新規事業をスタートアップとして捉え直し、東京など域外のベンチャーとのマッチングを進めるといった役割も担ってきた
・ これらはスタートアップに関する取り組みではあるものの、実行を通じて結果的に都市圏に新たな産業を生み出していくことに結び付いており、決して『スタートアップ』という枠だけに留まってはいないはずだ。すなわち、新たな産業の創出という大きな目標に向けた活動なのだと私は捉えている
といった考えを示しました。
そのうえで「ものづくり産業が脆弱な福岡市に比べ、マツダをはじめ既に盤石な産業基盤がある広島には大きな可能性があるはずだ。広島でのベンチャー創出やしごとづくりにおいてこの基盤を活かし、官民連携を更に進めていくことが何より大事であると感じている」と語りました。

卓話後には、Think&Doタンクとして実行性を高めるための組織づくりや座組、官と民との連携について具体的な事例に関する質問をいただくなど、DoタンクとしてのFDCへの関心の高さがうかがわれました。

閉会にあたり、創業支援・事業承継委員会 今村徹委員長は「Think&Doという言葉が非常に印象に残った。考えるだけ、思うだけでは駄目で、広島という都市への思いをもった人間が力強く牽引していかなければならないと改めて思った。ぜひ今後もいろいろと指導やご示唆をいただきたい」と述べました。