福岡地域戦略推進協議会(福岡市博多区 / 会長 麻生泰 / 以下、FDC)は11月9日、福岡市次期基本計画(マスタープラン)策定に向け、福岡市高島宗一郎市長に提言を行いました。
提言に先立ちFDC麻生泰会長は「本年4月から半年をかけ、会員企業はもとより民間団体やその他多くの方々からご意見をお聞きし、それらを提言にまとめた。福岡は日本で最も発展していると各方面からお褒めいただき大変ありがたいが、いま私たちに求められているのは、留まることなくこれからの10年をどのように考えていくのかということだと思う。そこで、グローバルな対応力を向上するとともにまちの魅力に更なる磨きをかけることで、九州全体ひいては日本を牽引する都市にしていただきたいとの願いをもって、ここに提言をさせていただく」と語りました。
続いてFDC石丸修平事務局長から今回の提言の内容について、「これまでの10年、福岡市における『生活の質』は、世界の都市の中でも高い評価を得ている。また『生活の質』を持続していくため、天神ビッグバンやスタートアップ支援など様々な施策によって『都市の成長』を推進してこられた。一方で、いま求められているのは、『都市の成長』は継続させつつ、それを支えていく従来の『生活の質』を担保し、そこに加えて新たな時代に適応できる『生活の質』を確保することだ。そのため提言では『あらゆる生活の質の向上と都市の成長を統合的に考え、持続可能にする』、『福岡都市圏・九州広域の中核都市として相互裨益する成長を生み出す』の二つを基本戦略に据えた。この戦略のもと①イノベーションが継続的に生まれるまちへ②多様な人が共生するまちへ③最先端の技術で日本一安心なまちへ④九州の玄関口としてともに活力を生むまちへ、という4項目を目指す姿として掲げ、それぞれに施策の方向性を示した」と説明。そのうえで「この提言をぜひマスタープラン策定に活かしてほしい」と伝えました。
これを受け高島宗一郎市長は、「産学官民が一つになって成長戦略を策定し実行するThink&DoタンクであるFDCは、全国的にも、また世界的に見ても先進的な役割を担う組織だと考えている。国家戦略特区の獲得や「TEAM FUKUOKA」による国際金融機能誘致など、数多くの実績をあげているが、産学官民それぞれの価値観や意見を上手く翻訳しまとめる、そしてDo、つまり実行にまで移してもらえるのは、福岡市にとって大きな力になっている。今回も、次期マスタープラン策定にあたって多様な価値観を持つ主体の意見を吸い上げ、まとめていただき非常にありがたく感じている。これから次期マスタープラン策定していく上で、この提言をうまく落とし込んでいきたいと思う」と述べられました。
また、その後行われた意見交換において、FDC平島美和シニアマネージャーは「私が担当している福岡スタートアップ・コンソーシアムでは女性起業家をはじめ多種多様な方々が活躍できる機会や場をこれまで以上に提供していきたいと考えている。このまちならチャレンジできそうだと思わせる福岡市になっていくよう力を合わせていきたい」と思いを語りました。
続いてFDC武内由佳マネージャーは「高島市長が福北連携について言及されて以降、北九州方面の企業がFDCに入会、あるいは問合せいただくケースが増えてきている。実際にそれらの企業担当者と話をすると、福岡との連携に対する強い期待感を身近に感じる。これからの福岡市の成長にとってもこの福北連携は重要なポイントになってくるのではないかと思うので、力を合わせて進めていきたい」との考えを述べました。
■福岡市次期基本計画(マスタープラン)策定に向けた民間意見の取りまとめプロジェクト
福岡市において2024年度に計画されている福岡市次期基本計画(マスタープラン)の策定に向け、民間主導で意見出しを行うことを目的としてFDCが実施。
FDCが主体となって、FDC会員はもとより市内の様々な主体に働きかけを行う一方、専用ホームページを開設し多様な主体の意見を募りました。また経済団体及び市内各団体等へのヒアリングや一般市民を対象とするイベントなどを開催し、福岡市に対する期待に満ちた多くの声をお聞きして参りました。
この度、これら一連の取り組みを通じて寄せられた意見を取りまとめ、福岡市に提言いたしました。ご意見をお寄せいただきました皆様に厚くお礼申し上げます。
今回FDCが取りまとめた提言、ならびに民間意見集はFDCホームページ「資料室」に収納しています。
提言のダウンロードはこちらから
「福岡市次期基本計画(マスタープラン)策定に向けた民間意見のとりまとめプロジェクト 提言」
民間意見集のダウンロードはこちらから
「福岡市次期基本計画(マスタープラン)策定に向けた民間意見のとりまとめプロジェクト 民間意見集」