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【登壇報告】「企業誘致セミナー『福岡進出』 ~年50社以上が立地する商都のポテンシャル~」に福岡地域戦略推進協議会 石丸修平事務局長がトークセッションのモデレーターとして登壇

FDCニュース

福岡市は7月26日、市内への企業誘致を目的に「企業誘致セミナー『福岡進出』~年50社以上が立地する商都のポテンシャル~」を東京にて開催。福岡地域戦略推進協議会石丸修平事務局長がトークセッションのモデレーターとして登壇しました。
セミナーは ①「福岡で今、何が起きている?」と題した福岡市高島 宗一郎市長によるプレゼンテーション ②「福岡のビジネスの将来性」について福岡市への進出企業が意見を交わすトークセッション ③福岡市内でビル開発を手掛けるデベロッパー8社によるピッチ ④会場内でのブース展示と商談会、の内容で実施されました。

セミナー概要ならびに、登壇者によって提示されたキーワード等は以下の通りです。

1.セミナー概要

①プレゼンテーション「福岡で今、何が起きている?」
・福岡市 高島 宗一郎市長

②トークセッション「福岡のビジネスの将来性は?」
・アクセンチュア㈱ 伊佐治 光男執行役員 西日本エリア統括責任者 兼 関西オフィス統括責任者
・㈱ジャパネットホールディングス 永溪 幸子執行役員
・ステート・ストリート信託銀行㈱ 豊田 康信リレーションシップ・マネジメント部長 マネージング・ディレクター 執行役員
・BNPパリバ証券㈱ 中空 麻奈グローバルマーケット統括本部副会長
・福岡地域戦略推進協議会 石丸 修平事務局長

③デベロッパーによるピッチ「福岡のオフィス事情は?」
NTT都市開発
九州旅客鉄道
・積水ハウス
西日本鉄道
日本生命
ヒューリック
福岡地所
・三菱地所

④ブース展示&進出商談会

2. プレゼンテーション並びにトークセッション登壇者によって提示されたキーワードや福岡市の優位性

①福岡市 高島 宗一郎市長によるプレゼンテーションで示された福岡市の戦略や優位性

■福岡市が進める3つの成長戦略
①短期的には『交流人口の増加』
✓ 世界水泳選手権2023福岡大会などMICEの積極的誘致や、福岡市の観光資産としての屋台を条例によってまちに位置付け存続を決めるなど、福岡ならではの魅力のブラッシュアップに取り組んでいる

②中期的には『知識創造型産業の振興』
✓ 歴史的建造物である「赤煉瓦文化館」にエンジニアのための秘密基地「エンジニアカフェ」を設けるなど、非常に早い段階から産学官一体となってクリエイティブ産業の支援を行っているなど、知識創造型産業の振興に注力している

③長期的には『支店経済からの脱却』
✓ 福岡からビジネスや企業を生みだしていくスタートアップについての取り組みと高付加価値なビジネスの外からの呼びこみ、の二つを柱としている
✓ 2012年にスタートアップ都市宣言を行い、天神のど真ん中にある旧大名小学校の校舎を活用した日本最大級のスタートアップ支援施設「FukuokaGrowth Next」の設置などにより、多種多様な企業が生まれている
✓ 高付加価値なビジネスを福岡に集中させるため、経済界、行政、大学など産学官が一体となって国際金融機能誘致に取り組み、既に19社を誘致した

■福岡市の優位性と魅力
☒ 開業率が4年連続政令市中1位
☒ 地価上昇率が政令市中1位
☒ 税収が過去最高額を更新
☒ 南海トラフ地震など太平洋側のリスクに対し同時被災リスクが少ないエリア
☒ 10代、20代といった若い人の割合が極めて高いまち
☒ アジアとの近接性
☒ コンパクトなまち

■都市機能のアップデートを狙った「天神ビッグバン」と「博多コネクティッド」
☒ 2026年までに、天神交差点を中心に半径500mのエリアに70棟のビルを建て替え
☒ 2028年までに博多駅周辺で20棟のビルを建て替え

■令和4年10月より立地交付金を大幅拡大
 ※以下を参照ください
福岡市HP>本社機能|企業立地の助成制度・税優遇|福岡市への企業立地に関するご案内https://www.city.fukuoka.lg.jp/keizai/k-yuchi/business/g01_03.html

          

     

②「福岡のビジネスの将来性」について各界の専門家が意見を交わすトークセッションで示された福岡の魅力やキーワード

■企業立地を考える際、成長都市であることに加え「イノベーション都市」であるかどうかといった観点からの検討が世界的になされている。

イノベーション都市に資する要件として「コンパクト・生活の質」「人材」といった点が挙げられる

■「まちのコンパクトさと生活の質」について
☒ 働いているところと遊ぶところが近くなければいけない。例えば早朝に出社し昼2時にはサーフィンができるアメリカのカリフォルニアにヘッジファンドが集積している
☒ 海外からの来客が頻繁にある外資系企業にとって空港からの近さは大いに評価され、再来日していただくきっかけに
☒ 外国籍の社員を雇うには、中国や香港、台湾にすぐ行けるアジアとの近接性が非常に大きな意味を持つ
☒ 事務所移転に際し、会社に行きたいと思えるオフィスを設けることを第一に立地先を検討した。結果天神になり、通勤時間が短いことで社員の満足度がものすごく高い

「人材」について
☒ 優秀な人材をどれだけ採用できるかは、立地先選定にあたって大切なポイントだ。そのため、立地先の検討に際し人口増加率や若年層の人口比率は大変重要な指標となる。福岡市はそれに適う都市だ
☒ 住みやすいまちに選ばれていることで、首都圏在住の社員も抵抗なく福岡に移ってくれる。立地にあたってこの点は重視した
☒ 福岡に留学しそのまま就職をする人が多いことから、海外人材が豊富なエリアであると認識している
☒ スタートアップコミュニティが非常に発達していることは魅力的だ

■「ESGの観点から」
☒日本でも様々な革新的な技術を集めてESGの推進に資する産業創出に取り組んでいるなか、九州大学には水素技術を含め多くの研究成果やナレッジが集積している
☒手を挙げることによってかなりの投資が見込まれる。そう考えると今後ESGが進展していけば、潜在能力を有する福岡を金融特区にしていくことの蓋然性も出てくるのではないか