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【お知らせ】2022年 福岡地域戦略推進協議会(FDC)事務局長 年頭所感

FDCニュース

福岡地域戦略推進協議会(FDC)事務局長 年頭所感

2022年の年頭にあたり、謹んでご挨拶申し上げます。
日頃より福岡地域戦略推進協議会(FDC)の活動に対し、ご理解と格別のご支援を賜り厚く御礼を申し上げます。

昨年は新型コロナウイルス感染症による影響が続く中で、社会経済トレンドの変化や新たな生活様式(ニューノーマル)などが徐々に見え始めた一年でした。新型コロナウイルス感染症が飲食、宿泊、流通、製造、運輸など幅広い業種に大きなマイナスの影響を与える一方で、自粛・巣ごもり等により生じた消費行動の変化は、新たな市場の創出やビジネス機会の提供につながってきています。我が国ではワクチンの普及に伴い経済復興に向けた活動が活発になってきていますが、治療薬の普及にはまだ時間を要すると考えられ、With/Afterコロナ時代はしばらく続くことが想定されます。

昨年7月には、一年遅れで悲願の東京オリンピックが開催されました。新型コロナウイルス感染症の影響による無観客開催など、深刻な状況を内外に示す結果となりましたが、コロナ禍での開催はパンデミックに立ち向かう意志を我が国から発出する機会となりました。海外に目を転じると、米中関係はより複雑な国際関係をもたらし、岸田政権の発足に伴い新たに経済安全保障の担当大臣が設置されました。台湾有事などが想定される中で、政府は熊本県に世界最大の半導体製造企業TSMCの誘致を成功させましたが、九州はこの機会を捉え、地域を超えたオープンイノベーションの実践に繋げていくことが求められます。

世界は第4次産業革命によるデジタルトランスフォーメーションがとてつもないスピードで進展し、企業間格差、さらには国家間格差の拡大をもたらしています。環境問題や高齢化をはじめとする地球規模の課題を踏まえて、各国で様々なソリューションが次々に生まれてきていますが、その担い手としてのスタートアップ企業の存在は益々大きなものとなってきています。我が国においても、課題解決につながる最先端の技術開発や新たな付加価値をもたらすビジネスモデルを通じたイノベーションを創出し、それを受け入れ社会に実装していく柔軟な政策立案と実施が求められます。

昨年10月、FDCは世界経済フォーラムGlobal Future Council on Agile Governanceと国際官民連携ネットワークApoliticalが主催する、アジャイル・ガバナンス(時代に合ったルールの機動的なアップデート)の実現に尽力した世界の公共部門リーダー50人「Agile50(アジャイル50)」に選出されました。Agile50では、硬直した官僚主義から脱却しアジャイル・ガバナンスの推進に向けて、「未来志向」「産業志向」「多様な連携」「国際性」「イノベーター志向」「市民中心」が重要と述べています。FDCはこれらをベースとして、①地域経済主体の対応力強化のための基盤形成、②情勢の変化を踏まえたアジャイルな政策策定、③新たなニーズを捉えた事業のイノベーションを産学官民が総力を結集して推し進めていく所存です。

2022年は「変革」の年と位置付け、新たな「FDC」を皆様にお届けするため、職員一同精一杯の努力を行ってまいります。一層のご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2022年元旦 福岡地域戦略推進協議会 事務局長 石丸修平