福岡地域戦略推進協議会(FDC)と福岡市は、「福岡市実証実験フルサポート事業」に取り組んでいます。これは今後、飛躍的な成長が期待されるスタートアッププロジェクトを全国から募集し、事業拡大に必要な実証実験の実施などをVC、既存企業とともに、全面的に支援することで、社会への実装、飛躍的な成長に取り組むものです。
今回はICTやIoTといったテクノロジーの活用により課題解決を図る、福岡市「防災×テック(Bousai×TECH)」プロジェクトの一環として実施され、主に「防災・減災」及び「健康・医療・福祉」分野において、独自の技術やアイデアを募集し、選ばれた取り組みは福岡市内での実証実験の場が提供されます。
１）概要
防災・減災・健康・医療・福祉をテーマに、独自の技術やアイデアを活用した実証実験プロジェクトを全国から公募。優秀なプロジェクトについては、福岡市での実証実験を全面的にサポートします。
２）サポート内容
①実証実験の場の提供
―福岡市内の公園や学校・病院・公道など公共施設および福岡地域戦略推進協議会の会員企業が有する施設などの実証実験フィールドの提供および地元調整、モニター募集など
②PRの場の提供
―公開実証実験、市の関連イベントへの参加など、PRのための場の提供
③規制緩和
―国家戦略特区を活用した規制緩和の検討
④助成金
―実証実験にかかる費用の助成
３）これまでの流れ
①1次審査申込 2016年9月1日(木)〜9月30日(金) 【応募44件】
②1次審査結果 2016年10月7日(金)頃 【通過11件】
４）2次審査について
2016年11月10日に開催された、フクオカ・スタートアップセレクション内にて11社・チームがピッチ（5分間のプレゼンテーション）を行いました。審査員による審査の結果、以下の優秀賞5社・チームとFDC特別賞1社が選定されました。合計6件が福岡市での実証実験のサポート対象となります。
①優秀賞：実証実験フルサポート
１．ピーチ株式会社
「今、中洲が危ない。災害から身を守るITプラットフォーム」
「毎日のくらしに癒しと笑顔」を理念に2008年より飲食店を運営しています。 老朽化したビルが多い中洲地区において、普段は集客サービスと掲示板機能、災害時は避難誘導の機能を持つアプリの開発と、それを活用した実証実験について提案します。
ピーチ株式会社 名平氏
受賞の様子
２．双日株式会社
「LPWAを活用した日韓相互通行シャーシの動静把握」
双日株式会社は、ニチメン株式会社、日商岩井株式会社をルーツに持ち、150年以上にわたって多くの国と地域の発展をビジネスという側面からサポートしてまいりました。現在も国内外約400社の連結対象会社とともに幅広いビジネスを展開しています。日韓航路（博多港～釜山港）を相互通行するシャーシにLPWAのデバイスを取り付け、効率的なシャーシの動静把握の可能性を検証する実証実験について提案します。
双日株式会社 佐藤氏他
受賞の様子
３．トリプル・ダブリュー・ジャパン株式会社
「世界初の排泄予知ウェアラブルデバイス DFree」
世界初の排泄予知ウェアラブルデバイス「DFree」を開発し、介護の効率化のためのソリューションとして提供を開始しています。日本はもとより、海外の企業や投資家からの問い合わせがあり、早急の世界展開を目指しています。介護施設等における「Dfree」の活用による、自立排泄リハビリテーションに係る効果を検証する実証実験について提案します。
トリプル・ダブリュー・ジャパン株式会社 中西氏
受賞の様子
４．サイマックス株式会社
「病気の予兆を全自動でチェックしてくれるトイレでの健康モニタリングサービス」
いつも通りの生活を送るだけで自動で健康チェックできる製品を提供することで、疾患の早期発見や生活習慣改善に繋げます。誰でも簡単に使えるサービスを提供することにより、健康不安なく夢や想いの実現に邁進できる豊かな人生を実現することを支援します。デバイスを活用し日常的に尿の生化学分析を行い、その結果をスマートフォンに通知するサービスを体験してもらい、効果を検証する実証実験について提案します。
サイマックス株式会社 鶴岡氏
受賞の様子
５．うんコレ
「スマートフォンアプリケーションを利用した大腸がん検診啓発等の医学実証実験」
大腸癌検診啓発普及アプリ「うんコレ」は、課金の代わりに排便記録を報告する事で冒険が有利になるスマホゲームです。啓発広報に留まらず、日々の排便報告に対して医療アドバイスを行い、PHR（Personal Health Record）機能として日常健康維持のために利用する事を可能としています。「うんコレ」の体験に合わせ医療アドバイス等を実施することによる、大腸がん検診への行動変容等を検証する実証実験について提案します。
うんコレ 石井氏
受賞の様子
②FDC特別賞
１．Terra Drone株式会社
「ドローンの社会実装に向けた運行管理システム」
ドローンを用いてレーザ・写真測量を行い、高精度3次元図面を短時間で作成、土量管理、工事の進捗管理に役立つサービスを提供しています。同業を100回以上行った実績を持ち、大手ゼネコン・建機メーカーからも受注した実績を持っています。
ドローン渋滞の管理や悪天候の回避等を行う「ドローン専用運行管理システム」の開発へ向けた実証実験について提案します。
Terra Drone株式会社 神園氏
受賞の様子
FDCでは、本事業を通じて、官民連携による有望なスタートアップの福岡市へのさらなる集積を図るほか、実証実験の実施および規制緩和の検討など福岡市グローバル創業・雇用特区の推進に引き続き取り組んでまいります。
＜本事業の主催＞
福岡地域戦略推進協議会・福岡市
＜本事業の問い合わせ先＞
福岡地域戦略推進協議会（Fukuoka D.C.） URL：www.fukuoka-dc.jpn.com/
担当：豊島・原口・後藤 TEL:092-733-5682 MAIL:info@fukuoka-dc.jpn.com
