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【環境部会】V-Lowマルチメディア放送実験特別シンポ開催報告

FDCニュース

福岡地域戦略推進協議会(以下、FDC)環境部会では、2013年7月5日(金)に V-Lowマルチメディア放送に関するシンポジウムを以下のとおり開催いたしました。

『福岡から始まる! V-Lowマルチメディア放送による国際都市FUKUOKAの未来!』

  • 日時:2013年7月5日(金)11:00~13:30
  • 場所:都久志会館会議室 (福岡市中央区天神4丁目8-10)
  • 主催:福岡 V-Low マルチメディア放送実験協議会、福岡地域戦略推進協議会環境部会
  • 後援:福岡県、福岡市、国立大学法人九州大学
  • 動員:100名
  • シンポジウム概要 >> イベント(PDF)
  • 当シンポジウムに関するお問い合わせ:(株)エフエム福岡 取締役放送本部長 首藤裕(Tel. 092-533-0809)

FDC環境部会の安浦部会長は、「社会システムの転換点と福岡の将来ビジョン」と第した基調講演において、情報通信技術(ICT)の発展速度は一般的なモビリティ(移動性)技術の速度をはるかに超えており、世界はもはやビックデータ時代を迎え、ICTは社会システムの基盤と化していると指摘。非常に変化が速い国際社会で生き残るためには、社会主導型の研究開発が必要であり、そこで「ICTというツールを持ってどのような社会を作るべきか」についての方針を決めてから、実行に移すことが求められていると、参加者へ向けてメッセージを送りました。

そして、 FDC環境部会では、短期には社会実証実験を実施し、中長期にはビジネスモデルの開発や九州・アジア地域との連携を強めていく展開案を説明。
続くV-Lowマルチメディア放送実験のプレゼンテーションで、福岡V-Low実験協議会の仁平成彦事務局長は、V-Lowマルチメディア放送の特徴は一方向(プッシュ型)ではあるが、同時に多数の人に情報の送信できるため、LTEのような双方向通信よりネットワークに負荷がかからない効率的な方法であると述べ、今までV-Low電波送受信(簡易中継局設置、屋内受信、安心・安全端末、カーナビーサービスなど)に関わる多種多様な実証実験を紹介しました。

パネルディスカッション「国際都市FUKUOKAの未来」においては、V-Lowマルチメディア放送開始に向けた意見交換が行われ、経営基盤を九州に持つ地方発の新しい事業展開のため、産学官が連携し情報共有し続けることの重要性を強調。そしてV-Lowマルチメディア放送事業を企業本位ではなく地域住民のためのサービスに位置づけながらも、事業として成り立つビジネスモデルを作るべきである、と積極的なディスカッションが行なわれました。

今後、FDC環境部会では、V-Lowを含む情報通信技術(ICT)を活用し、特にモビリティ(移動性)を改善することで、福岡をよりスマートな国際都市にしていくための実証実験を積極的に行っていきます。「アジアの中で一番ビジネス・生活に便利な都市は福岡である」と断言できるよう、V-Low放送を新しい情報インフラとして捉え、(1)市民に身近なサービス、(2)ビジネスモデルの創造に向けた取り組みを進めてまいります。

V-LOWマルチメディア放送とは(参考:http://multimedia.co.jp/
2011年7月にアナログテレビがデジタル化した後、残された跡地を使い、主に移動体端末(スマートフォンやカーナビ等)に向けて送る新しい放送が「マルチメディア放送」です。マルチメディア放送の使用帯域となっているVHF帯のうち、1チャンネルから3チャンネルが「VHF-LOW(通称V-LOW (ブイ・ロー))」と呼ばれています。
「V-LOW」では、地域密着型の「地方ブロック向けマルチメディア放送」が開始される予定(2014年夏)で、現在、TOKYO FM、JFN(ジャパン・エフエム・ネットワーク)および新規参入事業者は、「V-LOW」帯での放送を想定しており、音声や映像をリアルタイムタイムで楽しむだけではない、データ放送を活用した「便利な放送サービス」、「役に立つ放送サービス」を目指しています。